2017年8月27日(日)、「小網代の森を守る会」から「小網代の森と干潟を守る会」を経て、「こあじろの森くらぶ」となり、第2回の総会が行われました。会場外のホールに加藤利彦さん撮影の小網代写真を掲示し、他会場を使用される方々にも、小網代の美しい風景を見ていただきました。会場内には交流会の度に撮影し続けた記念写真と植物画の絵はがきを飾り付け、祖父川精治さんのコンテスト入賞写真が花を添えてくださいました。
開会挨拶の高橋伸和さんが急用で他出というハプニングもありましたが、原稿を別府史朗さんが代読し無事開会。加藤利彦議長の熟練した進行で、全ての議事が速やかに原案通り可決されました。
終了後、参加者全員の自己紹介が行われ、終始和気あいあいとした雰囲気の第2回総会でした。
会場を片付けて、バスで小網代の森へ向かいます。悪天候の続いていた数日前までとひきかえ、願っても無いような散策日和の中をゆっくりと森歩きしました。行く度に異なる顔を見せてくれる小網代の森ですが、今回も色々な発見がありました。それについては10〜11ページに宮本美織さんがまとめてくださいましたのでご参照ください。
(橋 美千代)
開会のご挨拶
天候のダイナミックさを感じる今日このごろです。小網代の森の環境も、私たちの会もリフレッシュして一層新しい楽しみ方が出来るようになりました。具体的には活動報告などから感じて頂けることと思います。
森は木道が整備されたおかげで、上流部から河口の干潟まで短時間で歩ける様になりました。地面を歩ける所が少なくなって、物足りなく感じる方もいるかもしれませんが、何度歩いても毎回何か面白いものに会える魅力は変わりません。また、同じ歩き方ができることで定点観測的な視点から季節の移り変わりや、一日の内でも森の上り下りで見え方がかわる楽しさを感じてください。
天気の悪い日も歩きやすいので、是非雨の日の森も体験してください。ゆっくり歩く程にいろいろな楽しみ方が見えてきます。
生物多様性の前に環境の多様性がもっと大事なことは自明なことです。この会も森の中はもちろん、外へ出ての活動も充実しています。いろいろな所へ出かけて、目からうろこを落とす機会をたくさん持って活動をしていきたいと思います。新しい人とのめぐりあいも期待します。いつまでも若々しい気持ちでいきましょう。
今日は障がい者介護の仕事の都合でみなさんとお会いする機会を失ったことは残念ですが、この文章を書いてみて、自分の気持ちが自分で良くわかった気がします。今日の総会と森歩きを楽しまれることを期待します。
(記:高橋伸和 代読:別府史朗)
H.MさんのイラストをM.Mさんが陶芸で再現しました
この作品は
10月16日から10月23日まで
工房Gの展示会に出品されます。
場所:横須賀教育会館(京急県立大学前下車10分)
JR「横須賀駅」からは京急バスの平成町循環で「日の出町三丁目」下車です。
南米アンデスを歩く 1994年5月の紀行
南米・アンデスは地球の裏側、遥か彼方で遠い。サッカー・ワールドカップで賑わうロスアンゼルスへ飛び、アルゼンチン航空でメキシコ・シテイへ。標高2500メートルの高地にあり、体調によって高山病の兆候が現れる人が出る。エクアドル赤道直下のガラパゴス諸島の上空を飛びやっとペルー首都のリマ(Lima)へ到着。延20時間の空の旅である。
Mさんから戴いた、豪華画集ペルーの女の子「ローサのおつかい」アンデスの懐かしい風景が次々と広がっている。女性は分厚い着衣に個性的な帽子(日差しが強いので)を着用。悠々と空飛ぶ最大の鳥コンドル、ラクダ科の仲間で小型なリャマ、そして屋内では和名テンジクネズミのクイ(食料として飼育)を各所で見ている。「ウシさんこんにちは」、ネパールヒマラヤでは牛の仲間である高所に強い毛の長いヤクを物資運搬に使っている。ところが低所には弱い、そこでヤクとウシを交配させて1代雑種のゾッキョを誕生させ使っていた。
ご本の後書きには、高齢のため先がないので自主出版したとあります。
古代から文明が栄えた遺跡の宝庫である、アンデス山中のインカ帝国首都のクスコ(Cusco)。永い間、南アメリカの大半を強大な勢力で支配していたという。ところが、1500年代に僅か200人のスペイン軍率いるピサロに滅ぼされてしまう。文字は未だ無く数字は縄目を使い、輸送運搬手段は皆ヒトの背であったいう。それだけに、アンデス山中の高地で人びとは平和を謳歌していたのである。
ジャガイモの原産地はアンデス、この時のスペイン軍がヨーロッパへ持ち運んだものと伝わ る。
港湾の首都リマか ら、氷雪の6000メートル級アンデスを越え標高3500メートルのクスコへ飛ぶと、 大半の人が高山病となる。体調が回復しないからと、最悪の場合はリマへ戻される人達もでる。
アンデス山中といえば、ポスター等でお馴染みの景観である石造の謎の空中都市であるマチュピチユ(Machu Picchu)。世界最大の大河アマゾン川の上流、峻険な山岳地帯に建築され長い間栄えてきたものである。
インカ帝国が滅亡してから400年後の1911年、探検家のアメリカ人ハイラム・ビンガムによって発見された。当時は、積石は崩れ草に覆われ廃墟と化していたという。近くのアマゾン川源流には温泉が湧き、皆水着を着用して入浴を楽しんでいた。
約2000年前に描かれたと伝えられる、有名なナスカ(Nasca)の地上絵を見に飛行機を使いリマから日帰りで往復する。誰が何のために描いたのか、いまだ謎に包まれたパンパといわれる石だらけの乾燥した広大な大地。地面に立って眺めてもなんだか判らない。ただ長く直線的に細く石を取除いた大原野である。代表的なものでは、サル(110m)、クモ(46m)、ハチドリ(96m)、サギ(200m)等々30カ所もある。
約300メートル位の高さから俯瞰しないと地上絵の様子が判らないので、6人乗りのセスナ小型機を利用する。曲芸飛行のように、グルグル飛び回るので皆な飛行機酔いをする難行苦行である。機外へ降りたらまだ体がフラフラである。地上絵の解明や保存に大きく貢献した、ドイツ人のマリア・ライヘ女史が当時はまだご健在で、近くのホテルの一室に長期滞在をして研究調査中であった。
列車は不確実であるというので、クスコからチチカカ(Titicaca)湖近くのフリアカまで飛行機を利用し、バスで湖近くのプーノへ。ボリビヤ国境にある、チチカカ湖は4000メートルの高地にあり琵琶湖の12倍。周辺は樹木が生えず、広大な草原が広がっている。
湖には、葦(トトラ)が群生している。トトラを使って、葦舟や建物を組み立てていた。また、食用にもなるといって外側を剥き生で食べている。食べて見ろと勧められたが自信はなかった。湖内に浮かぶ島の小学校の校舎、木材が無いので建物は湖中に生い茂るトトラを束ねて校舎としていた。
宿泊した湖畔のホテル、室内の階段の上り下りにも高山病の兆候が現れて足元がフラツクので転倒しないよう注意をする。夜半、屋外へ出ると満天の星空、遥か南を望むと南十字星と偽南十字星。今は、遠く離れた南半球に立っているのだなと実感する。小網代では、南の低い夏の夜空に赤い星であるサソリ座のアンタレスを見ている。
ペルーでは、コカインのお茶を飲む習慣がある。マテ茶とかコカ茶といって乾燥したコカインの葉に熱湯を注ぎ、砂糖を入れて愛飲する。高山病に利くという。国外への持ち出しは厳禁である。
2017.5.21 祖父川精治
「盗人萩」 こんな可愛らしい花にどうしてこの名前がついたのかしらと思っているのは私だけでしょうか。 知らないうちに人の服や身体にひっついてくる、その実のカタチが盗人の足跡に似ているからという説があるそうです。ずいぶんと即物的な命名で、ちょっと可哀そう。
良く見てみればとても美しい、見れば見るほど美しい花です。草深い庵に人知れず住まう佳人、源氏
物語の中に登場する姫君みたいです。もし紫式部が名付けたなら、どんな名前になったでしょうか。
ヌスビトハギ 2010年10月
画:野内眞理子
詩:中井 由実
2017/9/10(日)
ちょっと夏の疲れが出たかなという感じの森でしたが、クロコノマチョウの蛹に出会え、ラッキー! まさにできたばかりといった感の、みずみずしい透き通った緑の蛹。黒い角頭の幼虫の抜け殻がくっついていました。蛹になる時に脱ぐんですね。 H.N
◆第8回交流会 心ゆくまで小網代の森 植物たちの秋を感じよう!
4月の交流会、8月の散策から大きく模様替え・衣替えした小網代の森の秋。植物好きな皆さまも、それほどではない皆さまも、ご一緒にじっくり秋の植物をウォッチングしたいと思います。今回も三崎口駅前から引橋までバスを利用して、ゆったり森を楽しみましょう。ご希望の方には、思い出の絵手紙作成も楽しんでいただきます。
開催日 |
: |
2017年10月22日(日) *荒天の場合は中止します |
お待ち合わせ |
: |
10:00三崎口駅前 14:00頃散会 |
持ち物 |
: |
お弁当、飲み物(図鑑や虫めがねなどもあると、より楽しいかも知れません) |
対 象 |
: |
「こあじろの森くらぶ」会員とそのご家族、ご友人 |
* 保険はありませんので、ご参加は自己責任でお願いします。 |
◆第9回交流会 小網代の森から諸磯の自然を探訪
夏の間はうるさいほどに背丈を伸ばしていた草たちも、すっかり小さくなった冬枯れの森を散策します。もしかしたら紅葉が見られるかもしれません。森を抜けたら少し足を伸ばして、諸磯へ。小網代とはまた異なる奇景、奇観に富んだ諸磯を歩きます。
開催日 |
: |
2017年12月3日(日) *荒天の場合は中止します |
お待ち合わせ |
: |
10:00三崎口駅前 |
散 会 |
: |
1次散会・えのきテラス14:00頃 2次散会・諸磯16:00頃 |
持ち物 |
: |
お弁当、飲み物(図鑑や双眼鏡などもあると、より楽しいかも知れません) |
対 象 |
: |
「こあじろの森くらぶ」会員とそのご家族、ご友人 |
* 保険はありませんので、ご参加は自己責任でお願いします。 |
◆第9回交流会終了後、油壺入口「みつ葉」にて「縁の会(忘年会)」を催します!
会費4000円 参加ご希望の方は、仲澤 046-899-0067までお申し込みください。
縁の会のみのご参加も大歓迎です。